三和トレーディング
  ホーム お知らせ ミニ講座 パーツリスト モータースポーツ ショップ紹介 ストックカー 会社概要
 
ミニ講座
あなたにも出来る1時間修理
1時間じゃ解からないチューニングの話
1時間じゃ解らないDEEPな話
Let's enjoy Mini3万円からのMini生活
あなたにも出来る10分間チェック
1時間じゃ解からないチューニングの話
No.27  

排気量277ccの差は有利?不利?

排気量998cc/42馬力の通称ミニ1000が、そのまま街中を走行する分には1300(1275cc)のミニと大差あるとは思えません。しかし真夜中の首都高速や箱根辺りの峠道では、早々に各ギアで頭打ちとなり、無改造のミニ1000では全く歯がたちません。1300に比べ若干軽量な1000とはいえ排気量300cc(正確には277cc)分以上に遅く感じられることになります。
ところがこの300cc分を上回るパワーを手に入れると、1300(最大出力65〜75馬力)よりはるかに楽しいミニ1000改に大変身するのです。その理由をご説明致します。

まず、998エンジンのピストンストローク(76.2mm)が1275エンジン(81.3mm)よりかなり短い(その差5.1mm)為、簡単なチューニングでレスポンス良く吹け上がる「良く回り、トルクのあるエンジン」に近づきます。ボア/ストローク共に数値では僅かな差ですが【277ccの差】以上のアドバンテージがミニ1000にはあるのです。
それでは1300ミニにはどのようなウィークポイントが存在するのでしょうか?先に解答すると、90馬力以上を求めると各部の補強が必要となりコスト/馬力が割高になってしまいます。  パワーアップに伴い強化ステアリングアーム、HDテンションブッシュ、トルクロッドブッシュ、そして何よりも大切な馬力に合ったタイヤとブレーキが無い事には話しになりません。90馬力を上回る車体には12インチのハイグリップタイヤに対してでもLSD(リミテッドスリップデフ)なる部品が必要となり、LSD装着によっても①馬力損失、②重量増加、③オイル温度の上昇などが連鎖的に関わってきます。

①馬力損失は何馬力くらいなのでしょう?
②重量増加は何kgでしょうか?
③オイルクーラーは何段位が必要でしょうか?
これらの話はLSDの種類によっても異なりますが①損失3〜5馬力位と言われており、②重量5〜7kg位は増加するでしょう。そして③13段のオイルクーラーが日本ではベストでしょう。目標90馬力が、実は85馬力+重量増加+etc・・・となって行く訳です。  

1300ミニ(キャブ&インジェクション)に超現実的な簡単チューニングを行う際には全く問題無いですが、持て余すパワーと走行性能を望めば確実にミニ1000改よりコストがかかり“乗って楽しい”ミニ1300改にするには少し難しいと言う事なのです。同じ30馬力アップを目論めば、1000と1300ではコストもフィーリングも大きく差が生じます。

90馬力以下なら全ての部品強度に対して、それ程、極端に悪化する事は無いので“乗って楽しいミニ。”にするには結局90馬力以下くらいが理想的でしょう。これはクーパーS MKⅠ〜Ⅱに近いスペックの1300ccで80馬力位がもっとも使い勝手の良いエンジンと言う事にもなるのです。1300ミニでは、10〜15%程のパワーアップまでがお買い得という事で、それから上は高額な割に“乗って楽しいミニ。”とはイメージが離れていく訳です。

『本当にクーパーS(1960年代)でベストなフィーリングのエンジンは1071ccである』と言う事を英国でも良く聞いていたので、最大出力のエンジンが常に良い実用性と好フィーリングを持っているとは限らない訳です。 個人的には1300ccの多大な振動と雑音を考えると『1071ccでストローク68.26mmの+060ボアのチューニング1200ccミニに乗ってみたい』と想いを巡らせております。

仲間のミニ1000改、SCCJインタークラブ参戦中

1時間じゃ解らないチューニングの話から・・・ミニ1000改に火がついてしまった仲間を紹介。
その車輌購入からチューニング状況も、今後ご紹介していきます。
まずは、今年度SCCJインタークラブに途中参戦した仲間のミニ1000改の画像を紹介致します。

第一ヘヤピンを抜ける仲間のミニ
1300クラスを抑えて、コーナーを行く1000改。N1300が最もやっかいな相手は、実はミニ1000改なのです。 1300ccの方が有利のはず??なのですが、一度でも前に出られると、ストレートでのパスも、思った以上に難しい。 この車でドライパーは、レース終了後、自走で(奥様と)ご帰宅されるのですから、本当のナンバー付きで、レーシング走行も出来るわけです。

快調にタイムアップ!
17秒台で上手に走ると、レース走行をする為の次の改良点が解ってくる。エンジン改良、 出力アップを計らなくても、ホイールの純正スタッドボルトのフロントが全て、若干曲がっており、 アルミホイールが入りづらくなってきて、初めて気が付く方が多い。この車も同様です。

S字を抜ける仲間のミニ1000改
アルファロメオ(1750〜2000cc)より、コーナリングスピードは確実にミニの方が速い為に、ミニ1000改と言えども、 直線以外では簡単にパスされません。そして1300改ともなれば、1分10秒を切る車が何台も出てきて、ポルシェ911(2.4リッター)、 アルファGTV、1960から1970年代の他のヨーロッパ車等を充分上回るタイムが出ているのです。
このミニは、昭和56年4月が初年度登録で、ざっと25年落ちのミニと言う事ですが、外観も内容も、程度の良い個体であった為、レース中にボンネットが開きそうになった位で、これと言ったトラブルは全く無く、足回りから車体に至るまで、今の所問題ありません。

エンジンスペックは、ミニ1000改、38号車と大差は無く、ほぼ同一出力のはずですが、エンジン以外未だほとんどノーマルミニの状態で、1分17秒を切ることがありましたので、来年のSCCJインタークラブレースでは、コンスタントに16秒台で周回する事が可能になる改良を考えています。

SU HS2ツインキャブレターのまま、どこをどうすれば確実にムダのない改良、改造が行えるのか、加えて、実用性とタイムの向上を目標にしたいと思っております。

もともと、この車にはエアコンは装着されてなく、100%英国仕様であり、中古車として売られた時点で、あれこれアクセサリーが付いてました。これも、ムダな物は取り外して、先々センスの良い「速いミニ1000」になる事をご期待下さい。
<<<< BACK   NEXT >>>>
  商品のお問い合わせ・点検は全国ミニショップまで。 ▲ページTOPへ
 
 Copyright (C) 2003-2004 SANWA TRADING & CO., All Rights Reserved.