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No.38  


No.35の続きで、サーキット走行用のブレーキの話です。
加速の向上に悩むより、減速性能の向上を先に考えた方が安価で簡単、そして何より大きな失敗にはあまりなりません。
その上、効果は絶大で、サーキットでも公道でも大変役立つ改良と言えるのです。
スポーツパッドを使用すると、時々サーキット走行中にリアタイヤがロックし、白煙(タイヤスモーク)を上げる事があります。
これは、急ブレーキによる前方への重量移動が始まり、リアタイヤへの重量が大幅に低下し、リアタイヤがロックしやくすなり、地面がヤスリのようにタイヤ表面を削り、タイヤ温度が上昇し、タイヤからスモークが上がるわけで、これを防ぐにはリアタイヤが完全にロックしないように、ブレーキペダルをコントロール(ブレーキングをしつつ、ペダル奥で足の力を調整する)すればいいわけですが、今度はミスをすれば止まり難くなり、制動距離が長くなってしまい、その分タイムが遅くなるわけです。

車体の前後の高さ、ショックアブソーバーの調整、ブレーキマスターの選択・・・と色々考えなければならない箇所はあるのですが、「ブレーキバランサー」なる部品を前後のブレーキパイプの間にいれてやるのが、最も手っ取り早くタイヤロックを解消できるパーツなのです。

「ブレーキバランサー」とは、前後のブレーキに対して、圧力調整弁として働き、ドライバーの好みに合わせて前後のブレーキ配分(効き具合)を調整可能にする物です。

レバー式やダイヤル式、固定してネジで調整するなど、いろいろなタイプの商品がありますが、
これらの「バランサー」は、レーシングカーは勿論、ラリーカー等ほとんどの競技車輌に装着されています。(ドラッグスターには装着されてないかもしれませんが。)
公道専用のミニにも充分役立つパーツだとは思いますが、リアタイヤがロックするほどのドライビングテクニックを公道で披露する事は、危険なのでやめましょう。

ブレーキ性能の向上は、一般道だけを走行する方にはあまり関心の高くないチューニングの一つではありますが、ブレーキ性能の低い車輌で早く走り回ることは、コーナリングスピードを無視している事であり、公道でもサーキットでもそれは不可能と言えるわけです。
エンジン性能を100%引き出す前に、コーナー直前(減速地点)でアクセルペダルからブレーキペダルへ右足を素早く移動し減速しなくてはなりません。そして、その時に確実に減速できるバランスの取れたブレーキ性能が必要になります。

サーキットなら、その後のコーナー出口からの加速に繋がらなくなり、コーナリングの基本である「スローイン・ファストアウト」が不可能になり、最悪はアウト側からでも抜かれてしまうでしょう。
公道用のミニに、ブレーキバランサーはあまり必要無いかもしれませんが、「止まらない車」は結局、コーナーの大きく手前からのブレーキングになり、いくらエンジンをチューニングしても、その性能を充分に引き出せないまま、制動時間だけが長くなってしまうわけで、多くのウェーバー付き1300ccミニが、
1000cc改と同等のタイムで甘んじているのも、この辺が原因と考えられるでしょう。

コーナーで詰め寄られるアルファロメオGTV1750ccや、ヒルマンインプ等は、全てブレーキとサスペンションセッティングでミニ1000に負けているから、直線では引き離せても、必ず次のコーナー入り口で、すぐ手の届く所にミニにつけられてしまうのです。(ヒルマンインプはフロントがドラムブレーキ)
とにかく早く走れる車輌を作ると言う事は、全てにバランスの取れた運転のしやすい車を言うのであって、アンバランスな車はミニ1000改に追いつかれてしまうのです。

83号車車内 38号車車内
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