ブレーキに対する投資は、ミニ1,000であっても1,300であっても純正ディスクブレーキ装着であれば全く同じです。(例外として、1,000クーパー用は除く。ほとんど存在していない。)
そして、10、12インチと2種類のサイズあり、どちらのサイズであっても街乗り程度であるならば、問題ありませんが、これがサーキットの様な場所で、Sタイヤ(アドバン048)を使用して、それなりにブレーキングの上手いドライバーがドライブするミニなら、純正ディスクブレーキはたちまち役不足となり、パッドを交換しても、ローターを再研磨しても、「止まらないミニ。」へと変身してしまうのです。
一番良い方法は、何と言っても4ポットキャリパーでしょう。この投資は失敗が無いに等しい事で、4ポットキャリパーとメッシュホースで、1,000ccミニにはベンチレーテッドローターは必要ありません。この点も解り易いと思います。
よく性格が真面目で、技術追求型のメカニックで、「アルミ4ポットキャリパーは、こじると開き気味になる」と言う方がいますが、これは程度の問題で、純正スチールキャリパーもこじれば必ず開きます。そして全く開き気味にならないキャリパーは今のところ純正も含めて、ミニ用では存在しません。
そして、このアルミ4ポットキャリパーですが、レースで使用しても、街乗りで使用しても、パッドが変形して減るような事は無いので、「こじると開く」はこじり方が間違いであったか、無駄な物の見方と信じて下さい。
ミニ1,000フロントドラムブレーキの車から10インチクーパーSディスクに変更した方なら、その際のブレーキの強力なストッピングパワーと直進の安定感をご存知のはずですが、クーパーSディスクから4ポットへのステップアップも、同等かそれ以上の効果を感じるのではないかと思います。フロントドラムブレーキのミニ1,000では、時速80km/hでのフルブレーキは怖くて出来ませんが、Sディスクなら、時速140km/h〜150km/hからでも安定したブレーキングが可能になります。そして4ポットキャリパーでは、その約半分の制動距離で次のコーナー入り口にミニを進入させられるのです。
フロントドラムブレーキを完全にオーバーホールしても、相変わらず真っ直ぐ止まらない事を経験した方は多いと思いますが、その原因の一つに、バックプレートの強度低下不足があります。
数十年の間に、錆と加熱とで若干変形している事があります。日本中のミニ1,000及び1,300にどれくらいのフロントドラムブレーキのミニが走り回っているかは解りませんが、ここで強くご注意申し上げたい事は、蛇足ではありますが、カントリーマン、ミニバン、ミニピックアップ、850、ミニ1,000オリジナル等々にお乗りの方は、いかなる場合も時速60km/h以上で、前方の車間をつめて走行するのはお止め下さい。
大切なクラシックミニが大破する可能性が高いのです。
英国内で、今やクラシックミニは、超円安も手伝って、最低でも180万円、最高ではカントリーマンフラットルーフで2万ポンド弱、490万円と言うプライスが付いてしますのです。これは1/43のミニカーも同様。
金額の桁は違いますが、間違いなく日々価値が上がっているのです。 |