前回キャブレーター用エアーファンネルをご紹介致しましたが、これは空気を効率よく多量に取り入れる為の部品ですが、エアークリーナーとの関係もあり、何でも良いという訳にはいきません。
低中速トルクに大きく影響を及ぼす為、長い方がトルク重視となり、短いタイプは高回転タイプに向くと言われております。
そしてこのエアーファンネルに、どの様なエアークリーナーを着ければ良いか。そして、どうしてそれが良いのかを簡単にお知らせ致します。
エアークリーナー(フィルター)は、走行中のホコリやゴミをキャブレターが吸い込まないようにする為の物ですがチューニングエンジンの場合は小石や異物がエンジン(シリンダー内)に行かない様にする事も考えている訳です。SUキャブレターのチューニングミニでも簡単に小石位は吸い込まれてしまう事があり、ネット付きのファンネルがあるのもその為です。
家庭用の電気掃除機の吸引力と比べると1000ccミニと言えども(4000RPMで若干登り坂の様な走行中)であれば、2〜3倍にもなっているはずです。低中速からのトルクが大きく、そして最大トルクと最大馬力(出力)あたりの吸引力は特に大切でして1500から6800RPMの範囲でより効率良くミニを走らせる為には「何でも良い」と言う事はありません。
残念ながら人間の目では、空気は見えませんので、特殊なテスターを使用して計測すると下記の表となります。このデータだけが絶対値ではありませんがNO.1はロングのカールファンネルとなります。
そして次にエアクリーナーですが、町乗り中心のチューニングミニでは色々な条件がありますが、フロー数値だけをお知らせするならば、スポンジタイプのエアクリーナーがNO.1です。
しかしながらエクゾーストの熱気も吸い込む問題や、耐久性、メンテナンス性、etcを考えるのならばこれも又、難しい選択で、ただ取り付けただけでは問題があります。
SU11/4ツインキャブキットにパンケーキ型フィルターが付いたタイプが一般的に良く売られておりますが、全くエンジン内部のチューニングを施さないのであれば、それで十分な性能を(キャブの)発揮致しますが、70BHP近くも馬力のあるチューニングミニ1000ではまるでもったいない事になります。
圧縮比も上げて、チューニングヘッドも取り付けて、カムも入れかえて、全てをチューニングアップして、吸入効率を見逃していては、70馬力が可能なエンジンに適格な量の燃料を出してやれないと言う事になるのです。
ガソリンが「濃い」「薄い」の問題ではなく、ガソリンと空気の「量」そのものがエンジンシリンダー内に必要な量が届かない状態になるのです。
又、公道を走る以上、ある程度の経済性も考える必要があります。スポンジタイプのエアークリーナーはフロー性能は高い分、極細のゴミやホコリはどうしても通過してしまうと考えられます。そしてK&Nフィルター等のウォッシャブルタイプは、耐久性や経済性は高いのですが、中々カールファンネルとの合体性が良くありません。そして加工が簡単ではありません。
インダクションボックスを作る方法が一番良い訳ですがスペースとコストの点を考えると難しい所でもあります。
結論から先に書いてしまうと、ロングカールファンネルとパイパークロス(トランペットソックス型)のスポンジフィルターがBESTと言う事です。
取り付け方も色々ありまして、ここでは全てをお知らせ出来ませんが、みなさんも、どれが良いかを知れば、あとはそれ程難しくはないと思います。
ミニ1000のチューニングカーを試乗したいと思う方は是非ご連絡下さい。見かけは若干ボロですが、走れば速いホットミニです。ミニは多少運転に慣れも必要ですがそれ程面倒でもないし、ギャー付きのミニは本当に楽しい小型車です。
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