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No.04  

さて、チューニングヘッドとインレットマニホールドを接合するに際し、内部を指先で確認し辛い、シングルSUマニやシングルウエバー用マニをどの様な方法で、正確にポート同士を合わせるか。そして、若干でも段差をさらに無くすにはどうすればよいか。より正しい位置を見つける方法をここでご説明致します。

まず前回作ったヘッドのインレット側の型紙をインレットマニホールド(通称インマニ)に合わせて見て下さい。左右のポートの大きさはもちろん、形状と上下左右で全周にわたりピッタリですか?(裏表を逆に合わせないように注意してください。)

そして次にEXスタットボルトを軽く仮止めして、型紙がヘッドに正確に合うかスタッドボルトがあってもスムーズに入っていきますか?ガタガタではだめです。若干、指で押し上げ気味に入るくらいにして下さい。インマニのスタッドの切り込みはかなり大きめに取られておりますので、上下左右に数mm位動いてしまいます。これを正確にネジ止めすることを目的としておりますので、型紙が机の上ではピッタリでも、実際に取り付ける段階ではエンジンの向こう側でほとんど確認できません。

誰が取り付けても正確な位置を導き出すには

1、 型紙により、その位置が割り出せる
2、 位置を決めたらナットで軽く固定する
3、 そしてインマニのヘッドと接合している外回りの所々をケガキ針でマーク(印)を付ける。(マジックペンでも可)
4、 もう一度インマニを取り外し今度は油粘土を使いインマニのポートの外回りに薄く(1mm程度)のばしてヘッド側に押し付けてみる。間にサランラップを使うとインマニに付きにくい。マークした位置にあててみる。
5、 必ず段差のあるところは、油粘土に段差の跡が残りますので、そこを研究してもっと正確に段差を見つけてください。

何度もこれを繰り返す事でよりスムーズなインレットとヘッドポートの接合が可能になり、マークした位置とインレット(インマニ)の外側から見て、この辺かなと言った見当も、相当正確になった事でしょう。

そして、ここからがプロのノウハウです。今度は絶対に「この位置。」(今までは、誰がやっても時間さえあれば大差なく仕上がります。)と言えるところでインマニをしっかりと固定してください。4本全て留めた方が素人は失敗しないと思います。ワッシャーが斜めになりますので、その反対側に適当な高さのナットでも入れて見て下さい。(インマニの台座の高さに大体合っていればOK)

しっかり固定できたら、電気ドリルとロールピンそのサイズに合ったドリルのキリを用意して下さい。ロールピン(スプリングピン)は1〜10mm位まで各サイズありますので2mm〜3mmのサイズ前後の太さ(長さは15mm位)で充分でしょう。何となく穴を開ける事位お解かり頂けると思いますが、どの辺にどの深さまでならOKなのかをこれからじっくりとご説明いたしましょう。

まず、ミニ1000ヘッドのガスケット面を良く見て頂くと大小多数の穴があいておりますが、大別するとプッシュロッドの入る穴が8ヶ所とエンジンブロックから貫通するスタッドボルトの穴が9ヶ所とそれ以外がブロックから水(冷却水)が通る(流れる)穴とに分かれております。ここが最も重要なところでして、絶対に「水の通路」ウォータージャケットに穴開けてはダメと言う事です。チューニングヘッドも仕様によっては「水の通路」の穴を若干拡大されている物や、一部が研磨加工されているヘッドもありますが、エグゾーストガスケットのあたり面はほとんど真っ平らで、どこが一番ウォータージャケットから離れているかと言う事で、位置を決定しなければなりません。

先に言ってしまうと、インマニを留める両サイドのEXスタッドボルトの回りは、ほとんど水が通っておりませんので、このスタッドの周囲10mm位を目安に考えてください。本当です。

ロールピンをドエルピンとして流用してブロックとヘッドガスケットをも正確に位置を出さないと納得しないメカニックは多いはず。ですから今回のインレットの位置出し作業は、もし個人ユーザーが完成させられればプロもビックリでしょう。なぜか?本当に出力が向上するからです。NAエンジンの場合、そして特にノーマルミニ1000、1300のエンジンについては、SUキャブ+タコ足が一番コストパフォーマンスに優れた組み合わせですが、それにノーマルヘッドの面研約1mmとインレットポートだけでも段付を取ってやれば、相当体感できる出力向上になり、馬力を使い切る楽しみと速さがこれ程楽しかった事を再確認出来るのです。

さて、ヘッドへのピン打ちが終わったらこれで終了と言う事は無く、これからはいよいよ部品そのものを改良して出力向上を計画致します。SU1 1/2シングルキャブは38.1mmの内径を有するキャブでインレットマニホールドも入り口は約39mm位はあり、あまり出来の良くない加工で、見た目にも真円からは程遠くこれも若干整形美容してやらないとなりません。そして多くのインマニが1 1/2と1 3/4(1 3/4SUの口径は、44.45mmですから)の両サイズのキャブを兼用出来る様に作られており、これを大きく拡大しないと損でしょう。今回のチューニングは、お金もかけますが手間もケチってはいけません。コツコツと良い事は全て行う事が、必ず結果として表れます。

インマニとSUキャブの間に必ずサンドイッチプレートなるアダプターを入れますが、これは熱対策と振動の為と言われており、SUキャブには必需品と考えてこれも加工する事にしましょう。

次回はさらにSU1 1/2のキャブ本体にも加工するところがありますので、あれこれお得で失敗の無い方法をお伝えいたしましょう。

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