モータースポーツの本場イギリスでは、今年もシーズン中は毎週と言って良い程ヨーロッパ各地の
サーキットでモーターレースが開催されています。そのほとんどが FIA 監視の下、カテゴリーの数は
なんと 50 以上!
これにはラリーやヒルクライムなどのサーキット以外の各地で行われる自動車競技は含まれません。
サルーンカークラスでは、昨年初めて日本の ” 岡山国際サーキット ” で開催された
「 WTCC 」 シリーズの他お馴染みの車種ではポルシェ、ワーゲン、BMWカップなどがあります。
また、シングルシータークラスでは日本の" FJ1600 " のカテゴリーにあたる
" Formula Ford " や " Formula 2000 " "F 3 " など最新シャシーで若手ドライバーが将来を賭け
戦われるクラスから、オールドフォーミュラーと呼ばれる古いシャシーをベテランのドライバーが
ドライブするカテゴリーまで、さまざまなレースがヨーロッパ各地で行われます。
レースのカテゴリーの多さに驚くだけでなく、それぞれのカテゴリーの年間のレースの多さにまた驚かされます。
三和トレーディングが 2006 年英国人ドライバー Bill Sollis をサポートし、年間チャンピオンを獲得した
Dunlop Mini Miglia Challengeは、今年も全 10 戦が組まれていて
中には 2 日間に渡って連戦と言うスケジュールまであります。メジャーレース以外を含めても
各レースは年間平均 7 戦はあると言えるでしょう。
今回は、現在 #38 と #83 にも搭載しているパワーユニットで知られる Swiftune を手掛ける
英国トップチューナー Nick Swift が、本国 HGPCA ( HISTORIC GRANDPRIX CARS ASSOCIATION )
主催のクラブイベントに参加したフォトギャラリーをご紹介します。
Shelsley Walsh Centenary ヒルクライムイベント
HGPCA とは・・・
英国では、数多くあるレース主催者の他に、クラブイベントを主催する団体や協会も多くあり、そのひとつ
Historic Grand Prix Cars Association は、1979 年に、フェラーリやマセラティ、アルファロメオ
ERA、BRM、そしてクーパーやロータスなど、グランプリレースで活躍した車をこよなく愛するエンスージァスト達によって設立され現在もその活動は華々しく、350 もの協会から 2000 台以上の登録があります。
中には歴史的価値の高い車両も多く集まり、その活動はイギリスだけでなくヨーロッパ各地から高い評価を
受けています。
ひとくちに「歴史的価値の高い車両」と言っても、日本円で千数百万円の価値が付く物も多くあり
サーキットイベントのみならず、この様な世界的自動車文化遺産となる車両が、各地で開催される
ヒルクライム競技等にも出場し、タイムアタックにしのぎを削る光景には圧巻です。
100 年以上前からモーターレースが行われ競技車両、レーシングドライバー共に数々の栄光と歴史を
生み出した、正にモータースポーツの聖地と呼ぶに相応しいイギリスの懐の深さを感じます。
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