今年も、ビューリー・インターナショナル・オートジャンブル(Beaulieu International Autojumble)が、
9月13日・14日の2日間に渡って、イギリス南西部に位置するハンプシャー州(Hampshire)にある、ビューリー(Beaulieu)村で行われました。
このビューリー・インターナショナル・オートジャンブルは、ご存じのとおり毎年9月に行われる、ヨーロッパ最大の自動車の中古部品市として世界的に有名なイベントで、今年はイギリス独特のグレーの雲に覆われた、しかし時々晴れ間が射す、比較的暖かい気候の中行われました。
このオートジャンブルとは、一般に入手が難しい古いクルマの部品を販売することで、見かけは“ガレージセール”風、日本では“フリーマーケット”の様ですが、実際に売っているのはプロばかりで、部品商が集まった見本市といった方が適当かもしれません。
部品は中古品が中心ですが、新品も有り、中には廃車になったクルマから板金等を切り取って販売していたり、また希少な看板やエンブレムから専用工具、エンジン部品に至るまで、とにかくマニアックな品揃えになっています。
出店している業者(?)もイギリスだけでなく、フランスやドイツなどヨーロッパ大陸からもたくさんやってきます。
そして、出展者と仲良くなって、お約束の荷引き交渉をしながら掘り出し物を探します。
ビューリーインターナショナルオートジャンブルの期間の入場料は特別料金が適用され、 国立自動車博物館、宮殿ハウス庭園や各種展示会への入場も含まれる為、通常のビューリー(パレスハウス+国立自動車博物館)より高くなります。
ビューリー(Beaulieu)とは・・・
ビューリー村(Beaulieu)はイギリス南西部の港町サザンプトン(Southampton)にほど近い、ハンプシャー州(Hampshire)に属する小さな村で、2005年3月に指定されたばかりのニューフォレスト国立公園の中にあり、大変のどかな雰囲気を持っています。
そしてそこには貴族であるモンタギュ卿(Lord Montagu)が住む邸宅、通称パレスハウス(Palace House)と呼ばれる建物が存在し、現在もメイドさんがいて、建物の案内役を務め一般公開されているのです。
建物の中は重厚さの中にも落ち着きあり、決して煌びやかな雰囲気ではなく、のどかな村の雰囲気を醸し出しています。
このパレスハウスの主であるモンタギュ卿は、究極のマニアと言っていい程の無類の自動車好きであり、貴族だからこそできる自動車コレクションが趣味だったのです。
そして単に収集するだけでなく、一般にも公開をしており、個人経営のモンタギュ自動車博物館が出来ました。
しかし、コレクションのクルマは増える一方で、1972年には財団法人を設立した上で、ついに国立に移管され、国立自動車博物館となったのです。
そのコレクションはあまりにも膨大で、クラシックカーはもちろん映画で使われた自動車まで展示しているのです。
ミスタービーンが使用したミニや映画007シリーズのボンドカーのコレクションまであり、
これらは専用の建物で展示されています。
そして、この国立自動車博物館の名物行事に、ビューリー・オートジャンブルがあるのです。
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